フランス

フランスの食事事情を解説!普段の食事や食文化・マナーまで

世界有数の美食の国と言われているフランス。フランス料理は「食の伝統」として、ユネスコ無形文化遺産に登録されています。そのため、フランスの食事というと洗練されたフランス料理や世界的に有名なスイーツを思い浮かべるひとは多いのではないでしょうか。

本記事ではフランスの食事事情について、普段の食事やフランス特有の食文化、レストランやカフェでのマナーにいたるまで詳しく紹介します。

「フランス人の普段の食事を知りたい」「レストランやカフェでの正しいマナーは?」など疑問に思っている人はぜひ読んでみてください。

フランスの食事の特徴は?

多くの人が知るフランス料理のコースは、前菜・メイン・デザート(チーズ)・食後のコーヒーから成ります。他のヨーロッパ諸国の料理と異なる食文化が確立されたのは17世紀、ルイ14世の時代と言われています。

フランス料理やフランスの食事文化においてメインとなる食材は肉です。一般的には牛肉・マトンがよく食べられ、豚肉はハム・ソーセージとして食べられます。依然として肉料理が主体ではあるものの、近年は魚料理も人気です。特に赤身魚よりも白身魚が好まれる傾向にあります。

フランスは村ごとに異なるチーズがあると言われるほどチーズのバリエーションに富んでいます。日本のように単なるおつまみや食材のひとつとして食べられるのではなく、前菜やメインなどと並び食事を構成する料理の一つに数えられます。

フランス料理の主食はパンです。特にバゲットがよく食べられ、その消費量はフランス国内で消費されるパンの8割を占めると言われています。フランス人は家族や親戚、友人など誰かと一緒に食事をすることを大切にしています。一日三食の食事の時間は食を楽しむとともに、家族との団らんを楽しむ場でもあるのです。

普段の食事は意外に質素?一日の食事を紹介 

ここまでフランスの料理について解説してきましたが、やはりフランス=グルメという強いイメージを持っている人は多いのではないでしょうか。しかし、フランス人は普段からフルコースなどの豪華な料理を食べているわけではありません。

実は、フランス人の普段の食事は想像以上に質素でシンプルなものです。このパートではフランス人の普段の食事を朝・昼・晩に分けてそれぞれ紹介します。

朝食:ボリューム少なめ

フランス人の基本の朝食はパンとコーヒーの2品です。「たったそれだけ?」と驚く人もいるのではないでしょうか。

フランスの朝食はバケットにバターやジャム、はちみつを塗ったものやクロワッサンなど甘いパンにコーヒーを合わせたものが定番です。目覚ましとなるコーヒーは濃いエスプレッソやカフェオレを飲みます。

また、欧米の朝食にイメージされるような目玉焼き、ベーコンといった副食を取ることもありません。パン・コーヒー以外に何かを食べる場合でもヨーグルト・果物・ジュースを足す程度です。

フランスのバゲットは日本で売られているフランスパンよりもはるかに長く、70〜80cmもあり、これ一つで家族の3食分を賄えるほどです。これをスーパーなどで買っておきます。

ただバゲットは時間が経つとすぐに固くなってしまうため、最近では袋詰のスライスパンやシリアルに置き換えて朝食とする家庭も多いです。

昼食:「ランチはゆっくり」ではない

フランスのランチというと、レストランやカフェでゆっくり時間をかけて食べるというイメージがあるかもしれませんが、実は昼食は近場で手早く食べてしまう人が多く見られます。

お喋りを楽しみつつ会食する人もいないわけではありませんが、オフィスに勤めている人の中には、忙しい日本人と同じで昼休憩が1時間もとれない人もいます。デスクに座ったまま家で準備してきたサンドイッチやサラダを食べるという場面も少なくありません。

フランスの外食は総じて高価でボリュームが多いため、オフィス勤めの人は主に近くのパン屋やカフェ、ファーストフード店を利用します。「サンドイッチだけ」「サラダだけ」、またはお惣菜屋でテイクアウトなどを買い、1〜2品で簡単に済ませます。

サンドイッチにちょっとしたデザート(タルトやエクレアなど)を合わせたランチセットは「フォルミュル」と呼ばれ、こちらも人気です。

夕食:手早く簡単に

夕食は自宅で家族と一緒にとる人がほとんどです。フランスは共働きの家庭が大部分を占めるので、普段の夕食に手の込んだ料理は作らないのが一般的です。

食材を一から調理する時間がとれず手間もかけられないため、冷凍食品や総菜を買ってきて食卓に出すという家庭が多く見られます。そのため、フランスのスーパーの冷凍食品売り場はかなり充実していて、街中には冷凍食品専門店もあります。

フランスの夕食はメインの牛肉や魚をさっとソテーしたら、粉末のポテトにお湯を混ぜてマッシュポテトを作り、レンジで温めた冷凍野菜(またはサラダ)を添えれば完成です。

これより品数が多くなる場合でもパスタか冷凍のピザ、バゲットなどを合わせる、デザート・チーズが加わるといった感じです。

朝食・昼食と同じで夕食も品数が少なくシンプルです。普段の料理に時間や労力をかけないという点はフランスの普段の食卓の特徴と言えるかもしれません。

週末の食事はちょっと豪華に

普段の食事は先の項で紹介した通りとても質素ですが、週末の食事となると少し違います。平素は簡単に手早く食事を済ませている家庭でも、週末の食卓だけは友人を招き豪勢な食事を用意します。

朝からパン屋に行って焼きたてのパンを買い、ゆっくりと朝食を楽しみます。昼になるとマルシェ(市場)に出かけていき、新鮮な野菜や果物、メインの食材となる上等な肉を買い、フルコース料理を作ります。食卓にはもちろん美味しいチーズやワインも欠かせません。

料理は前菜を妻が作ったら夫は肉を焼く、子供は皿を並べておくなど、役割分担をして家族総出で行います。食事は家族だけで楽しむ場合もあれば、親戚や友人を招いて頻繁にホームパーティーを開催する家庭もあります。

普段の食事とはうってかわって、週末にはこのように時間とお金をかけて楽しむのがフランスの食文化です。普段の食事は質素にして倹約し、週末や特別な記念日、お祝いごとの際には奮発してご馳走を堪能するといったメリハリが美食の国・フランスのスタンダードと言えるでしょう。

また、日本では週末の食事は外食とする家庭も多いですが、フランスでは外食はとても高価なためあまり一般的ではありません。日本のように手頃な居酒屋やファミリーレストランがなく、ランチでも3,000円、ディナーでは8,000円を超えてしまうなど価格帯はかなり高めです。

フランスのレストランで食事をするときに知っておきたいこと

このパートでは、フランスのレストランで食事をするときに知っておきたい料理の知識からマナー、チップについての考え方を紹介します。

フランスのレストランの仕組みやマナーは日本とは少し違いますので、利用する時には注意が必要です。フランス旅行の予定がある人はぜひ参考にしてみてください。

フランス料理の基本メニュー

基本的にフランスの食事メニューは以下のように構成されています。

  • 前菜
  • メイン
  • デザート

どのレストランでもこの構成は同様ですが、高級なレストランになるほどこの形式はしっかりとしていて、リーズナブルな店になるほど略式になります。

レストランの食事は前菜から順に食べるか、もしくは前菜とメインだけ、メインとデザートだけといったような頼み方もできます。

フランス語でメニューは「la carte(ラ・キャルト)」と言います。フランス語で言う「menu(ムニュ)」は前菜からデザートまでのフルコースを指すので注意しましょう。

前菜

前菜は「Entrée(アントレ)」と言います。

サラダ、スープ、生ハムの盛り合わせなどの軽いものから、フォアグラやエスカルゴといったボリュームのある料理まで前菜に含まれます。

メイン

メイン料理は「Plat(プラ)」と呼びます。メインのうち肉料理は「Viande(ヴィアンド)」、魚料理は「Poisson(ポワソン)」と言います。

肉料理も魚料理もメイン料理の項目で一緒にまとめられています。高級食材を使ったメイン料理は追加料金が発生することも。

デザート

デザートは「Dessert(デセール)」です。デザートではガトーショコラやパフェ、タルトなどの甘いもののほか、チーズ(Fromagesフロマージュ)も選べます。

日本ではチーズ=おつまみのイメージですが、フランスではチーズ=デザートの一つと考えられています。

フランスのレストランマナー

フランスのレストランでのマナーを紹介します。ここで紹介するマナーは格式の高いお店だけでなく、リーズナブルなお店での一般的な振る舞い方も含めたものです。

フランスのどんなレストランでも求められる平均的なマナーとして押さえておきましょう。

あいさつは必須

フランスではお店に入るときには、カフェでもレストランでもパン屋でも必ず「Bonjour(ボンジュール):こんにちわ」とお店の人に聞こえるようにしっかりと挨拶をします。

お店に出入りをするときは、その店の店員に挨拶をして入るという考え方が一般的で、何も言わずに入店すると「感じが悪い」と思われてしまいます。

また、自分の頼んだ料理が運ばれてきたときはウエイターに「Merci(メルシー):ありがとう」、店を去るときは「Au revoir(オールヴォワール):さようなら」と、聞こえるように伝えるのが基本です。

はっきりと挨拶をすることが重要ですので、発音の良し悪しはそれほど気にする必要はありません。

大型スーパーやデパートでは入店・退店時の挨拶は必要ありませんが、レジの人には「Bonjour(ボンジュール):こんにちわ」または「Merci(メルシー):ありがとう」と挨拶するのを忘れないようにしてください。

案内されるまで待つ

日本のレストランでは、空いている席に勝手に座るということができるお店もありますが、フランスのレストランでは、ウェイターの案内があるまで勝手に席についてはいけません。

フランスのレストランで重視されるのは店側のオペレーションです。「お客さんを待たせないこと」よりも「レストランのオペレーションを乱さずサービスのクオリティを高く保つこと」のほうが優先されるのです。

レストランには客席を管理している担当者がいますので、席がたくさん空いていたり座りたい席が決まっていたりする場合でも案内を待ちましょう。案内を待たず予約席へ勝手に座ってしまうとウエイターの心象が悪くなり、十分なサービスを受けられない可能性もあります。

店員を大声で呼ばない

注文や質問のあるときに「すみません!」と大声を出して店員を呼んではいけません。日本人はよくしてしまいがちなことですが、これはあまり上品なやり方ではありません。また、指を鳴らして店員を呼びつけるのも嫌われる所作です。

フランスのレストランでは、店員が遠くにいる場合は目くばせをして呼ぶ、または店員が近くを通るのを待って「s’il vous plaît(シルヴプレ):お願いします」と声をかけて呼ぶのがスマートです。

食事中のマナー

以下に挙げるのは、食事中に気をつけたい一般的なマナーです。内容は日本のマナーとあまり変わらないかもしれません。

  • 食事中は禁煙
  • カトラリーは外側から使う
  • スープ・麺類はすすらない
  • 咀嚼音を立てて食べない
  • げっぷをしない
  • 料理をシェアしたり交換しない
  • 大声で話さない

フランスでは公共の建物内での喫煙は禁止されています。どうしても吸いたい場合は、テラス席のあるカフェなら吸っても良いとされています。

カトラリーの使い方は日本でも有名なフランス料理の基本的な作法です。「スープ・麺類をすすらない」「咀嚼音を立てない」「げっぷをしない」は、日本の食事マナーと変わりませんね。

食事をのびのび楽しむのは良いことですが、会食相手や周囲のお客さんに不快感を与えてはいけません。

また、場が盛り上がったりお酒が入ったりするとつい大声で話してしまいがちですが、酔っていることを態度に出して騒がしくするのは「自分を制御できない人」として厳しい目を向けられます。

フランスはランチのワインなど、日本以上にお酒が普及している国ですが「酔った上での無作法」「酒の席での無礼講」は旅先で恥をかいてしまうことになりますので、よく気をつけましょう。

チップは必要?

海外旅行に行くと、レストランやホテルでチップが必要かを心配する人は多いかもしれませんが、フランスでは基本的にチップは不要です。なぜなら、会計にサービス料が含まれているためです。

もしチップを支払いたいという場合は、高級レストランやホテルでいいサービスを受けたときに会計の10〜20%、またはおつり程度の額を置いておきましょう。チップを渡す際には一言、「Merci(メルシー):ありがとう」と添えられればなお良いですね。

フランスのカフェを利用するときに知っておきたいこと

フランスのカフェは日本のカフェと仕組みやマナーが異なる点・同じ点があります。以下の項よりフランスの基本的なカフェマナーを紹介しますので、参考にしてみてください。

空いてる席に勝手に座ってOK

フランスのカフェでは店員の案内を待たず、空いている席に勝手に座ってもOKです。堂々と好きな席に座ってしまいましょう。

席につくと、お客に気づいたウエイターがメニューを持ってオーダーを取りに来てくれます。レストランではNG行為でしたが、カフェなら問題ありません。

席の種類で値段が変わる

日本のカフェではどの席に座っても同じ値段ですが、フランスのカフェの多くはカウンター・テーブル・テラス席など席の種類で値段が違います。一般的にカウンターが一番安く、テラス席が一番高いという価格設定になっています。

カウンターは一人客の利用が多く、天気の良い日はテラス席が人気です。タバコを吸いたい人はテラス席の利用が必須ですね。フランスのカフェには必ずと言っていいほどテラス席が設けられています。

喫煙・大声での注文はNG

フランスではカフェでも「喫煙」「大声注文」はNGです。この点はレストランと変わりません。喫煙する場合はテラス席で、また注文は店員がオーダーを取りにくるのを待ちましょう。

待っていても誰も来てくれない場合や追加注文をしたいときは、店員が近くを通ったときに声をかけるか、控えめに手を挙げて合図します。

cafe=エスプレッソ

フランスのカフェでコーヒーを飲む場合、「Café(キャフェ)」を注文すると小さいカップに入ったエスプレッソコーヒーが運ばれてきます。

フランスではコーヒー=濃くて苦いエスプレッソですので、日本人のイメージするコーヒーとは少し違います。家庭でもエスプレッソマシーンで淹れたコーヒーが一般的です。

もし日本で飲むような適度な濃さのコーヒーを飲みたいときは「café américain(キャフェ・アメリカン)」を頼みましょう。

フランスの食文化を知って旅行を楽しもう!

フランス人の普段の食事は、多くの人が思っているほど豪華なものではなく、意外にも手軽に素早く食べられるシンプルなメニューばかりです。共働き家庭が多いことから、冷凍食品やお湯を加えるだけのピュレも好まれています。

ただ、週末や記念日には家族や親戚、友人と一緒に豪華なフルコース料理を楽しむと言う点はやはり美食の国フランスらしいですね。

フランスで外食をする際は、レストラン・カフェそれぞれで日本とは仕組みやマナーが異なる点がいくつかありますので要注意です。


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