スペイン

スペインの物価は安い?物価高の影響は?食費や旅費の目安を解説

スペインは世界に誇る観光名所を多く有し、温暖な気候と「物価が安い」というイメージから、日本の旅行客にも人気の国です。

しかし実際、日本と比べてスペインの物価は安いのでしょうか?

本記事ではスペイン観光や滞在に必須となる食費や移動費、家賃などのほか、観光地の入場料や渡航・宿泊にかかる費用を紹介します。

観光はもちろん、留学・在住など中〜長期の滞在を検討している人はぜひ参考にしてみてください。

※1€=約138.74円。2023年1月14日現在の€円レートで計算しています。


Wizitは海外に関する有益で最新の情報を発信中!また、グローバル人材を輩出・サポートするサービスも豊富に運営中!!まずは気軽に問い合わせてみよう。TiktokとInstagramもフォローしてね🎶海外に関する面白いコンテンツを高頻度に配信中!!

スペインの物価は日本と同じくらい。物価高騰の影響は?

スペインの物価を「安い」とイメージしている日本人は多いのではないでしょうか。

確かに他のヨーロッパ諸国に比べると高い方ではありませんが、実は思っているほどスペインの物価は安くもなく「日本と同じくらい」というのが感覚として正しいところでしょう。

昨今は、円安の影響もあり1〜2年前と比べてスペインへの旅行や生活にかかる費用は割高になりつつあります。

また、国内ではロシアのウクライナ侵攻の影響からガソリンなどのエネルギー価格は10%、食品は20〜30%も値上がりしており、一部の食料品では暫定的な減税措置も行われているほどです。

スペインに渡航する際は、スーパーを活用するなど工夫して滞在費用が高くなりすぎないよう注意する必要がありそうです。

食事にかかる費用の目安はどれくらい?

このパートではスペインで食事をするときにかかる費用の目安を紹介します。

観光はもちろん、留学・在住など中~短期滞在の際の参考にしてみてください。

レストラン

日本と比べるとレストランやカフェ、バーなど外食費は総じてやや高い印象です。特に観光客向けのお店では割高な価格設定をされていることもあります。

食費を抑えたいなら現地の人が訪れるようなカジュアルなレストランを選ぶなどの工夫も大事でしょう。

ランチスペインには「タパス」と呼ばれる小皿料理があります。

タパスにはパンにチーズやオリーブ、生ハムが乗ったシンプルなものから、煮込み料理やアヒージョのような手の込んだものまで様々なバリエーションがあります。

イメージとしては居酒屋で出される「おつまみ」に近いでしょう。安く手軽に食べられるため、スペインに行ったら色んなレストランのタパスを食べてみるのもいいですね。

値段日本円
タパス(1つ)3€約420円
パエリア(2人用)15€約2,080円
ランチセット(カジュアルなレストラン)11€約1,530円
ランチセット(通常のコース料理)12~20€約1,660~2,770円

ディナー

スペインではランチは多め、ディナーは軽めに済ませる家庭が多く、レストランなどでもランチが充実している印象です。

以下の表にもある通り、観光地にある高級レストランのディナーセットでも5〜6,000円前後という価格ですから、スペインでは比較的お得にディナーが楽しめそうです。

値段日本円
ディナーセット12~30€約1,660~4,160円
ディナーセット(高級レストラン/ワイン込)22.5~40€約3,120~5,550円
グラスワイン5€約690円

チェーン店

チェーン店のファストフードは円安の影響もあってか、日本よりやや高い印象です。

値段日本円
マクドナルド(セットメニュー)8~9€約1,110~1,250円
ビックマック3.75€約520円
チーズバーガー2.4€約330円

カフェやバー

カフェやバーでコーヒーやビールを楽しむ場合、価格の目安は以下の通りです。都市部や観光地でこの値段なら、お得と言えるでしょう。

スペインの一人当たりアルコール消費量はEUの中で最も多く、価格も低めです。国産ビールはもちろん輸入ビール・ワインも安く、外食ではジュースを頼む方がかえって高価になる場合もあります。

値段日本円
エスプレッソコーヒー1.25~2.5€約170~350円
カプチーノ1.65~1.73€約230~240円
グラスビール2.5~5€約350~690円

スーパーマーケット

スーパーマーケットで買える食料品や飲料などの価格の目安を紹介します。

長期滞在や旅行で食費を抑えて楽しみたいならスーパーマーケットの利用がおすすめです。

日本ではあまり見られない珍しいお菓子や食品をお土産にするのも喜ばれるでしょう。

水・飲料・アルコール

スペインでは水道から出た水を、そのまま飲める地域と飲めない地域があります。

飲んでも問題のない軟水が出るのは首都マドリード・ブルゴス・セゴビアなどで、特にマドリードはミネラルウォーターの消費量が少ない地域として有名です。

逆に、硬水の地域にはバルセロナ・アルバセテ・カセレスなどがあり、日本の軟水に慣れた人がこの地域の水を飲むとお腹を壊す恐れがあります。

自分の旅行先や滞在先の水道が軟水か硬水かは事前に確認しておきましょう。

ただ、スペインで飲料水を買う場合でも1.5L入りで約90円と非常に安価なので、飲料水に関する出費はそれほど気にする必要はないかもしれません。

値段日本円
水(1.5L)0.64€約90円
コーラ(2L)1.86€約260円
牛乳(1L)0.79~1€約110~140円
ビール(国産/0.5L)0.88~0.97€約120~130円
ビール(輸入/0.33L)1.6€約220円
テーブルワイン(1本)6€約830円

生鮮食品

スペインのスーパーマーケットでは、生鮮食品は量り売りが基本です。(以下の表ではすべて1kg単位で値段を載せています。)

野菜や果物類は日本よりも安く、肉は鶏肉が日本と同じくらい、豚肉やソーセージはスペインの方が安い印象です。

スペインは養豚が盛んで、豚肉を使った生ハムなどはほとんどが国内産。美味しい豚肉をお得に食べられます。

肉・卵

値段日本円
鶏むね肉(1kg)6€約830円
牛もも肉(1kg)10€約1,390円
豚肉(1kg)6€約830円
ソーセージ(1kg)3€約420円
卵(12個入)1.9€約260円

野菜

値段日本円
じゃがいも(1kg)1.1~1.16€約150~160円
レタス(1kg)0.94€約130円
トマト(1kg)1.6~1.95€約220~270円
たまねぎ(1kg)1.2€約170円

果物

値段日本円
りんご(1kg)1.7~2.05€約240~280円
みかん(1kg)1.4€約190円
バナナ(1kg)1.6€約220円

主食

スペインの主食はパンですが、パエリアなどお米を使った料理もありますので、海外の他の国よりも米食の日本人に馴染みやすい食文化と言えるのではないでしょうか。

スーパーでは日本米に近い味のお米も安価で売られていますので、お米の味が恋しくなったときでも安心です。

値段日本円
パン(500g)(2人が1日に消費する量)0.94~1€約130~140円
白米(1kg)1.1€約150円

お菓子

スペインには各地にチョコレート博物館や工場がたくさんあり、国産チョコレートはもちろんヨーロッパ中のチョコレートが手に入ります。

スーパーマーケットで色んな国のチョコレートを買って食べ比べてみるのもいいですね。

値段日本円
板チョコ(1枚)1€約140円
ナッツ(200g)3€約420円
ポテトチップス(1袋)1.35€約190円

移動にかかる交通費の目安はどれくらい?

このパートではスペインでの移動にかかる費用の目安を紹介します。

スペインは公共交通機関が発達しているので、電車やバスの利用が便利でお得です。

タクシーは都市によって初乗り料金が異なりますが、日本よりも総じて安い印象ではないでしょうか。

バス・地下鉄

スペインはバス大国で、バスが全国をほぼ網羅しています。都市部では10分間隔、深夜でも1時間おきに運行しています。

マドリードには「ABONO TURISTICO」という観光客向けのツーリストパスがあり、決められた区間内なら乗り降りが自由です。

またバルセロナにはバスと地下鉄で使える回数券「T-Casual」があります。観光で回るほぼ全てのスポットをカバーしていますので、市内観光におすすめです。

値段日本円
地下鉄・バス1.5~2.2€約210~310円
T-Casual(10回券)11.35€約1,570円
T-Casual(1日券)10.5€約1,460円

タクシー

週末や夜間(20時以降)など日や時間によって初乗り料金や1km当たりの乗車料金が変わります。

タクシーを利用する際は、先に行き先を伝えてからおおよその料金を聞いておくと支払いの際のトラブルを避けられるでしょう。

値段日本円
初乗り料金2.5~3.5€約350~490円
1km当たり1.10~1.15€約150~160円

観光にかかる主な費用の目安

ここでは、スペイン観光にかかる航空券やホテル宿泊費、観光スポット入場料などの費用の目安を紹介します。

2023年1月現在では日本からスペインへの直行便はなく、EUの主要都市を経由して一度乗り換えてから向かいます。

航空券

マドリードとバルセロナに行く場合の航空券の価格は以下の通りです。それほど値段に差はありません。

格安航空会社(LCC)を使えば航空券の費用は10万円以下に抑えられる場合もありますが、移動時間が20時間前後と長くなる場合が多いので注意しましょう。

バルセロナ行き

費用
長期休暇以外約18~33万円
GWや夏休みなどの長期休暇期間約25~35万円

※東京発 往復大人1人分(燃油・諸税込)

マドリード行き

費用
長期休暇以外約18~31万円
GWや夏休みなどの長期休暇期間約26~36万円

※東京発 往復大人1人分(燃油・諸税込)

ホテル宿泊費

それなりに快適なホテルを選ぶなら宿泊には1万円前後の費用がかかります。

泊まる場所にこだわりがなければ、リーズナブルなホテルが5,000円前後、Airbnbなどのバーケーションレンタルサービスを利用すれば5,000円以下の予算でもたくさんの宿泊先が見つけられます。

バルセロナ

日本円
リーズナブルなホテル5,000円前後
3つ星5,000~15,000円前後
4つ星10,000~30,000円前後
5つ星15,000~50,000円前後

※一泊一室大人2名

マドリード

日本円
リーズナブルなホテル5,000円前後
3つ星5,000~10,000円前後
4つ星10,000~15,000円前後
5つ星20,000~50,000円前後

※一泊一室大人2名

美術館・観光スポット等の入場料

スペインの観光スポットは概ね1,000〜2,000円の入場料がかかります。

日本の一般的な美術館や観光スポットに比べるとやや割高に感じられるかもしれませんが、世界に名だたる観光名所への入場料と考えればむしろお手頃価格と言えるかもしれません。

値段日本円
サグラダ・ファミリア26€約2,360円
プラド美術館15€約2,080円
カサ・バトリョ35€約4,860円
カタルーニャ国立美術館12€約1,670円

※大人1人分(価格は2023年1月時点)


Wizitは海外に関する有益で最新の情報を発信中!また、グローバル人材を輩出・サポートするサービスも豊富に運営中!!まずは気軽に問い合わせてみよう。TiktokとInstagramもフォローしてね🎶海外に関する面白いコンテンツを高頻度に配信中!!

留学にかかる主な費用の目安

スペイン留学にかかる費用を紹介します。

留学を手配している学校によっては、以下の費用が全て含まれた「留学プラン」が用意されている場合もあります。

  • 入学金
  • 授業料
  • 滞在手配料
  • アパートまたは寮費

その他に必要な以下の費用については、別途計算しておきましょう。

  • 教材費
  • 航空券
  • 海外旅行保険料
  • 食費やお小遣いなど個人的な支出

学費

スペインの学校に留学する際には、入学金と授業料が学費となります。

入学金は留学期間に関係なく一律で設定されている場合と、留学期間の長さに応じて変動する場合があります。

入学金(目安)

値段日本円
一律の場合€35約4,900円
値段日本円
変動する場合(1~4週間)€35約4,900円
(5~14週間)€65約9,000円
(15~24週間)€95約13,200円
(25週間以上)€155約21,500円

授業料 (目安)

値段日本円
4週間(1ヶ月)€880約122,000円
12週間(3ヶ月)€2,400約333,000円
24週間(半年)€4,800約666,000円
48週間(1年)€8,600約1,193,000円

家賃

学校や留学手続きを代行してくれるサービスを通すと、多くの場合、留学費用にアパートの賃貸料や寮費が含まれています。

もし長期留学を検討していて滞在費を節約したい場合はシェアアパートなど、自分で現地の宿泊先を手配すると良いでしょう。

シェアハウスでは水道光熱費込みで家賃が設定されていることが多く、一人暮らしの部屋では家賃のほかに水道光熱費がかかることに注意が必要です。

マドリード・バルセロナといった都市部では家賃が高額になりがちです。都市部での一人暮らしはあまり現実的ではないかもしれませんね。

値段日本円
ピソ(シェアハウス)€200~400(※水道・光熱費込)約27,800~55,500円
マドリードの相場€650~1,000約90,200~139,000円
バルセロナの相場€600~1,000約83,200~139,000円
グラナダの相場€350~550約48,600~76,300円

※ピソ以外はアパート・一人暮らし(1ベッドルーム)の賃料

日用品

日用品の価格は以下に挙げる通りです。日用品の物価水準は日本と同じくらいかもしれません。

また、どの店で買うかによっても差がありそうです。

値段日本円
2in1シャンプー(400ml)2.84€約400円
トイレットペーパー(4ロール)1.67€約230円
歯磨き粉1.81€約250円

スペインの物価についてさらに詳し

ここでは一般的な物価のほかにも、知っておくと役立つスペインのお金に関する豆知識を紹介します。

チップを払う義務はない

実はスペインにチップの文化はありません。

アメリカなどチップ文化のある国ではレストランやホテルを利用したとき、タクシーに乗ったときなど、サービスに対する感謝の気持ちとして従業員にチップを支払います。

そのため、従業員の給与はチップ込みで算出されており、中にはチップで生計を立てている従業員もいます。

しかし、スペインではホテルやレストランなどでサービスを受けた際、チップは支払わなくても問題ありません。

高級レストランでは支払うこともありますが、タクシー・ホテル・カフェ・バーや、一般的なレストランではチップの支払いは不要です。

従業員のサービスがよく、お礼のしるしとしてどうしてもチップを払いたいという時は支払額の5%ほどを渡しましょう。

スペインの物価には地域差がある

スペインの物価には地域差があります。

スーパーの食材や日用品はそれほど差はありませんが、レストランやバー・ホテルの価格などはマドリード・バルセロナのような都会や観光地においては他の地方都市よりも高めに設定されています。

外食やホテルの宿泊にかかる費用に関しては、観光客向けの価格設定ということもあるでしょう。

しかし先に挙げた都会や観光地では家賃なども総じて高くなっているため、留学や在住など長期の滞在を検討している場合は、事前に滞在先の物価を個別に確認しておかなくてはいけません。

まとめ

スペインの物価は日本と同じくらいで、外食はやや高め、スーパーマーケットで買える食料品は安めです。

また安価で利用できる公共交通機関が発達していますので、移動手段に困ることは少ないでしょう。

ただ、昨今の世界的なインフレもあり都市部では賃料が高く、外食費も高価になりがちですので、中〜長期の滞在では事前に余裕をもって費用を準備しておく必要があります。


Wizitは海外に関する有益で最新の情報を発信中!また、グローバル人材を輩出・サポートするサービスも豊富に運営中!!まずは気軽に問い合わせてみよう。TiktokとInstagramもフォローしてね🎶海外に関する面白いコンテンツを高頻度に配信中!!

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP